ワタナベさんの「ナベ」は、辺、邉、邊?

「ワタナベさん」と言っても、「ナベ」は漢字で書くと数種類あります。

新聞で「渡辺」とあっても、実際はもっと難しい字で、しかもよーく見ないと違いがわからない字なんてことはよくあります。

 

私も「タジマさんのシマはヤマ(山)ドリ(鳥)ですか?」と聞かれることがあります。

「いいえ、簡単な、フツーの島です」というと

「アイランドですね」とか言われたりします(じゃあ「嶋」は英語でなんでしょう?)が、タジマはワタナベさんより複雑ではありません。

 

かつてお葬式で配る本を作っていたとき、故人が「ワタナベさん」と聞くと、一瞬尻込みしました。なぜかといえば、パソコンに書体がなくて字を作らなくてはならなくなると、作字技術の乏しい私は泣きそうだったのです。 “これはムリ” というときは、デザイナーに応援してもらいました。

 

お葬式になると、急に「戸籍の字」にこだわる人がいます。それまで気に留めていなかったのに、「うちの『ナベ』はこれだ!」と主張する人もいました。

 

難しい字を集めたソフトもあるので、そこに入っている字ならいいですが、どう考えても “これは大昔の役場のミスでこういう字になってるんじゃないの?”と思うような字のときは大変です。

 

名前は、会葬礼状や案内板、供花の名札などお葬式の多くのものにかかわってくるもの。「ヨコボウが1本足りない」だけでやり直しになることもあるのです。

 

でも、それは「ワタナベさん」の責任ではないんですけどね(ワタナベさん、気を悪くしたらごめんなさい)。

 

昨日、「ハマダさん」のハマはどのハマかと尋ねて 、よくわかんないけどこれかな?と宛名を書いてしまい、「ワタナベさん」のナベ作りのつらかった過去を思い出してしまいました。

2010.10.29