遺品整理業Nが向かった家

ある日、遺品整理業のNが依頼を受けて向かった先は、ひとり暮らしの男性が亡くなった一戸建ての貸家でした。築100年くらいの古い家で、82部屋と62部屋があり、ひとりで暮らすには広すぎる家でした。

中に入ると、足の踏み場がない。ゴミ、ゴミ、ゴミの山。

可燃物、不燃物、危険物、家電などに分ける作業は、4人掛かりでまる2日かかったそうです。ゴミの山は2トン車で5往復。

  

男性は60歳前後で妻と別居した後はひとり暮らし。N

「ひとりになって寂しくなって、空いた空間をゴミで埋めていったのかな…」と思ったといいます。

 

遺品整理などという仕事が流行る時代になってしまいました。

ひとりで生きて、誰にも看取られずに死んでいく。居室はそのときのまま……。

悲しいけれど、これからも多くなっていくのでしょうね。

2010.7.5